群馬県小学校長会 

  〈会 長 挨 拶〉
平成30年度  会長 山口 和良 
 存在意義と必要感
いよいよ今年度から、新しい学習指導要領の移行措置期間に入りました。私たちは、今後10年間の教育に責任を持つ学校経営の大役を担うこととなりました。 それを果たすためには、よりよい社会を作るという理念を社会と共有し、子どもたちに必要な資質・能力を育成するために、連携、協働しながら「社会に開かれた教育課程」の実現を図る「チームとしての学校」づくりを進めていかなければなりません。

 加えて学校には、いじめ・不登校、教育格差等への対応、特別支援教育、危機管理などの複雑化・多様化した課題の解決も求められています。
 また、4月の全県小中特別支援学校長会議において、笠原教育長が、講話の中で、人工知能、急速な情報化、グローバル化が進む世の中で、ただ単に知識を広げる、深めるだけの学習ではなく、「何ができるようになるか」「何を学ぶか」「どのように学ぶか」を重視し、多様な考えや意見、考え方を整理して答えを導き出していく学習を通して、子どもたちに「答えのない時代を生きる力」を育てることが重要であると強調されていました。

 私たち校長は、以上のことを踏まえて、自らの見識を高め、自校の教育をどうするか明確なビジョンを持ち、組織力の高い学校の創造に向けリーダーシップを発揮しなければなりません。

 そのためには、校長同士が互いに連携を深め、知恵を出し合いながら、切磋琢磨し、個々の力量を高めて学校経営に当たることが肝要と考えます。

 一方で、教職員の多忙化解消に向けた具体的方策について議論を深めることも大切です。社会的な問題になっている働き方改革の流れをもとにしながらも、教育の質を落とさずにそれを具現化していくという難題が待ち受けています。
 それらの解決の一歩として、群馬県小学校長会の存在意義を自ら問い、存在する意義を発揮できる校長会として「必要感のある活動」を行っていきたいと思います。

 本会では、理事研修会に県教育委員会の方々を招いて、具体的な情報提供をいただき研修を深めるとともに、4つの専門部会からの研修成果の報告も随時行われております。さらに各郡市の理事同士が知恵を出し合い議論することで、各市町村の学校経営の充実に資するよう努めているところです。

 今年度はこうした取組とともに、会の今後のあり方を見据えながら、風通しの良い県校長会となるよう、私たち本部役員も一生懸命に努力してまいる所存です。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。